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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: 今週もドル円(USDJPY)を取り上げました。前回執筆の翌日にシリコンバレー銀行が破綻したことをきっかけに金利市場を中心に金融市場は環境が様変わりしてしまいました。米金利低下により日米金利差縮小がドル安・円高につながるとすると、短期的にはどの水準がターゲットとなるのかを探ります。
今週もドル円(USDJPY)と米国個別株CFDを2つ取り上げます。
今週もドル円(USDJPY)を見て行きましょう。
一週間前は米国の金利が一段と上昇する見通しがコンセンサスとなり、FF先物市場ではターミナルレート(ピーク金利)の上昇と緩和転換は2024年以降という見方になっていましたが、執筆直後に米国の中堅銀行であるシリコンバレー銀行の経営不安が囁かれ、わずか1日で破綻にまで追い込まれる事態となりました。
米国当局はこの事態を重視、現地日曜に財務省、FRB、FDIC(預金保険公社)は共同で声明を発表、同行の預金はすべて保護されることとなりました。
そもそも何故銀行が破綻にまで追い込まれたのかですが、銀行が保有する資金を米国債など安全な債券で運用していたところ、取り付け騒ぎで現金が不足し、仕方なく米国債を売却して現金化したところ、この1年の急速な金利上昇局面で債券価格が下落、同行の資本を毀損するほどの売却損が出てしまいました。
大きな原因が米国の金利上昇だったこともあり、3月FOMCでの利上げ見送り思惑まで飛び出しました。FF先物の年内の取引水準を見ると、3月の利上げが最終でターミナルレートは4.75~5.0%、6月には利下げに転じるというこれまでで最も早い緩和への転換を織り込み始めています。
長期金利も低下し米国10年債利回りは昨日15日には3.388%と2月3日以来の水準まで下げてきました。米金利だけでなく円金利も下げてはいますが、日米金利差は縮小し3.126%にまで下げてきました。2日には3.579%まで拡大していたことを考えると、急速な縮小となっていますが、金利差とドル円の相関がこれまで同様であればドル円は円高方向に動きやすいと考えることになります。
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