口座開設は無料。オンラインで簡単にお申し込みいただけます。
最短3分で入力完了!
グローバルマクロ戦略責任者
サマリー: スペースXがロケット打ち上げを飛躍的に拡大する中、金融市場は「軌道」に乗り、月を越えてその先へと進む。
スペースXが複数回にわたるスターシップ打ち上げに成功し、この超大型ロケットの実用性と迅速な再利用能力を証明したことで、同社は新規株式公開(IPO)に踏み切ります。その結果、評価額は1兆ドルを大きく超え、史上最大規模の上場企業となります。
スペースXは、年間の低軌道(LEO)への打ち上げ能力を従来の最大100倍に引き上げる積極的な打ち上げスケジュールを発表します。さらに同社は地球高軌道、月周回軌道、さらには月面や火星着陸のペイロード予約を数年先まで受付開始し、予約総額は数兆ドル規模に達します。
同社の計画には、地球軌道上にスターシップ用の燃料補給タンクを打ち上げ・配備し、2027年には月面へ、さらにその後には火星への大規模なペイロード輸送を可能にする構想も含まれています。これにより、月面および火星における大規模基地建設が現実味を帯びてきます。イーロン・マスク氏は、2029年1月の打ち上げウィンドウで実施される火星への有人ミッションに自ら参加する意向を表明します。
一方、2026年末に予定されている無人火星ミッションでは、通信機器や技術資産を火星に着陸させ、前線基地の構築と領域の確保を目指します。マスク氏はこの火星領域を「所得税・固定資産税・その他の税金がゼロの主権国家」として宣言し、テスラ、X(旧Twitter)、スペースXの本社を火星に移転する意向も発表します。
スペースXのIPOは、無重力・微小重力環境を活用した新たな宇宙産業の開発競争を加速させます。これには、半導体やバイオ医薬品用途の結晶成長、3Dバイオプリンティング産業が含まれます。バイオプリンターは、重力によるたわみがない超構造物に印刷できるため、製造精度が向上します。
月面では、国際コンソーシアムが月面の25%をマッピングし、区画ごとに分割して競売にかけます。1平方メートル単位での土地・鉱物権の販売がNFTのような投機熱を呼び、地球上の一等地よりも高額で取引される事態となりますが、やがてバブルは崩壊します。
これがスペースXがもたらす「宇宙経済」です。
市場への影響:ロケット関連企業が活況を呈し、テレダインやマイクロチップ・テクノロジーなどが注目されます。