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最高投資ストラテジスト(Saxo Group)
サマリー: Teslaはまさに今、競争を勝ち抜いています。供給の制約がある中にもかかわらず、Teslaは過去最高益を上げ、売上高は前年同期比81%増加しました。同社の粗利益率は今や確実に業界最高水準にありますが、その一因は、自動運転支援ソフトウェアを一本12,000ドルで販売して粗利益率を高めたことにあります。Teslaの投資家は、今回の業績と、今後数年間は出荷台数の伸びが年率50%程度になるとの見通しに満足しています。一方で、Teslaはソフトウェアが将来の利益の伸びを牽引すると見込んでいるため、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)による自動運転支援システムの取り締まりの可能性は収益性を脅かす大きなリスクです。
Tesla株は第1四半期決算を受けてプレマーケットで7%上昇
20日夜、米国市場の取引終了後に、Teslaは2022年第1四半期の決算を発表しました。同社の売上高は前年同期比81%増の188億ドル(予想は172億ドル)、粗利益率は29.1%(予想は25.8%)となり、過去最高を記録しました。フリーキャッシュフローは22億ドル(予想は6億7,200万ドル)に達しました。過去12か月間のフリーキャッシュフローが70億ドルとなり、フリーキャッシュフローイールドはわずか0.7%ということです。投資家はこの業績に沸き立ち、プレマーケットで株価は7%上昇しています。第1四半期決算の重要なポイントは次の通りです。
今回の四半期決算で、Teslaに対する懐疑的な見方は当面は和らぐはずです。ただ、供給問題については、出荷台数に影響を及ぼすようなものではないとして、マスク氏の典型的なやり方で一蹴されました。年間自動車生産台数100万台を突破したTeslaが、競合他社と比べて供給問題を回避し続けられるとは考えにくいため、この点は投資家にとってリスクの高い予想ゲームとなる可能性があります。
もう一つ注意すべき重要なリスクは、Teslaの自動運転支援ソフトウェアに関するものです。先日のBloombergの記事では、Teslaの自動運転支援システムに対して規制当局の監視が強まっており、厳しい取り締まりや販売禁止でTeslaの利益成長が大きな打撃を受ける可能性があることが取り上げられました。このことは、Teslaの投資家が現在直面している最大のリスクだと言えるでしょう。