30cryptoM

副収入を得て、より低い価格で株式を購入:Palantirのカバードコールとキャッシュ・セキュアド・プット

Options 10 minutes to read
MicrosoftTeams-image (3)
コーエン・ホーレルベケ

オプション戦略責任者

注:当記事はマーケティング用の資料です。

副収入を得て、より低い価格で株式を購入: Palantirのカバードコールとキャッシュ・セキュアド・プット

はじめに

パランティア(PLTR;Palantir)は、米陸軍が2025年5月21日にMaven Smart Systemに関する契約の上限を7億9,500万ドルに引き上げ、国レベルのデータおよび人工知能関連のプロジェクトにおける同社の役割の重要性が高まっていることを強調した後、再びニュースの見出しを飾りました。マーケットウォッチャーは、当該ニュースにより投資家が米陸軍との拡大された取引から同社が得られると期待される長期的な収益の可能性を秤にかけたことから株価が急上昇したことを認識しました。


なぜパランティアなのか?

パランティア(PLTR)は、オプション市場が活発な有名なテクノロジー株です。この新たな政府の勢いと健全なオプションプレミアムの組み合わせは、カバードコールとキャッシュ・セキュアド・プットという2つの初心者に優しい戦略の理想的なケーススタディとなっています。どちらの戦略も、すでに株式を保有している投資家や手元に現金があって同社株を追加購入しようと考えている投資家に適しています。

ここではPalantirを題材としてカバードコールとキャッシュ・セキュアド・プットのオプション戦略についてご紹介しておりますが、当社は当記事を純粋に教育目的で提供しており、当記事は特定銘柄の推奨や特定取引の勧誘を意図したものではありません。

2025-06-02-00-PLTR-Chart
2025 年6月にかけての価格上昇を示すパランティア(PLTR)の週足チャート  出典:サクソバンクグループ

オプションの基本の説明

本題に入る前に、全体を通して目にするいくつかの用語をご紹介します。

  • オプション:特定の日付(満期)までに設定された価格(行使価格)で株式を売買する権利を買い手に与える契約で、義務ではありません。
  • 権利行使価格: 原資産株式を購入 (コール) または売却 (プット) できる価格。
  • プレミアム:オプションを売却することで得られる収入。
  • 満期: オプションの権利を行使できる最後の日付。

重要な注意点:  この記事で紹介する戦略と例示は、純粋に教育目的で提供しています。これらは、あなたの思考プロセスを形作るのを助けることを目的としており、慎重に検討せずにそのまま複製したり実装したりすべきではありません。すべての投資家またはトレーダーは、決定を下す前に、独自のデューデリジェンスを実施し、独自の財務状況、リスク許容度、および投資目標を考慮に入れる必要があります。株式市場への投資にはリスクが伴い、十分な情報に基づいた意思決定を行うことが重要です。


1. カバードコール:所有する株式から追加の収入を得る

シナリオ: あなたはパランティア(PLTR) の株式を 100 株所有しており、現在 パランティア(PLTR)は1 株あたり 130 ドル近くで取引されています。

手順:現物株式を保有している状態でコールオプションを売る方法

  1. 権利行使価格と満期を選択する
    この例では、約 2 週間半 (2025 年 6 月 20 日) で満期を迎える $145 の権利行使価格でコールオプションを売ります。
  2. プレミアムを受け取る
    1株あたり2.28ドル(株式100株分を制御するオプション1契約では、合計228ドル)のプレミアムを受け取ります。

2025-06-02-01-PLTR-CoveredCall_OptionChain
2025年6月20日満期、145ドルの行使価格のカバードコールを指し示すパランティア(PLTR)のオプションチェーン  出典:サクソバンクグループ

オプションの満期が来るとどうなりますか?

  • パランティア(PLTR)株が145ドル未満にとどまる場合:
    保有するパランティア(PLTR)株式100株と228ドルのプレミアムを保持します。
  • パランティア(PLTR)株が145ドルを超えた場合:
    あなたが保有するパランティア(PLTR)株は1株あたり145ドルで売却されます。プレミアムは保持しますが、その未実現利益はパランティア(PLTR)の株価が145ドル以下の場合はそのまま維持されますが、145ドルを超えると減少していきます。

計算例

  • あなたが保有する株式:1株あたり130ドルで購入し、145ドルで売却= 1,500ドルの利益
  • 上記の現物株式の株価上昇からの得られる利益(1,500ドル)に228ドル のプレミアムを加算して、合計 1,728ドル

主な利点は何ですか?

  • あなたが保有する株式から収入(プレミアム)を生み出すことができます。
  • あなたが納得のいく株式の売り価格(権利行使価格)を設定することができます。
  • 株価が同水準で推移するか、わずかに下がった場合にも、あなたが保有する株式の株価下落に対する緩衝材が得られます。

主なリスクは何ですか?

  • 株価が145ドルをはるかに超えて急騰した場合、保有する株式から得られるであっただろう権利行使価格を超える追加の利益を逃すことになります。
  • パランティア(PLTR)が元の購入価格を下回った場合、プレミアムによって損失が和らげられますが、依然として保有する株式の下振れリスクに直面します。

2. キャッシュ・セキュアド・プット:プレミアム収入を得て、株式を今より安い価格で買う

シナリオ: 現金が十分確保されており、パランティア(PLTR)の追加購入を検討していますが、今より低い株価で買いたいと考えています。

手順:現金を担保したうえでプットオプションを売る方法

  1. 権利行使価格と満期を選択する
    2025年6月20日に満期を迎える権利行使価格が115ドルのプットオプションを売ります。
  2. 現金を(担保として)別に置いておく
    口座に11,500ドルの現金を置いておく(115ドルで100株を購入するのに十分な金額)。
  3. プレミアムを受け取る
    1株あたり1.96ドル(株式100株分を制御するオプション1契約あたりでは、合計196ドル)のプレミアムを受け取ります。
2025-06-02-04-PLTR-CashSecuredPut_Strategy
パランティア(PLTR)の115ドルの権利行使価格でのキャッシュ・セキュアド・プット戦略における、最大損失と損益分岐点を示しています。  出典:サクソバンクグループ

オプションの満期が来るとどうなりますか?

  • パランティア(PLTR)株が115ドル以上のままの場合:
    プットオプションは無価値で失効し、196ドルのプレミアムと(担保として置いておいた)現金をそのまま保持します。
  • パランティア(PLTR)株が115ドルを下回った場合:
    パランティア(PLTR)株100株を115ドルで購入する必要がありますが、純コストはプレミアム(1株あたり1.96ドルの収入)分だけ少なくなり、1株あたり113.04ドルとなります。

計算例

  • 1株あたり115ドルで株式が割り当てられる(1オプション契約では100株分)
  • 1.96ドルのプレミアム分を差し引いて、1株あたり113.04ドルの純購入価格(1オプション契約では100株分なので、11,304ドルの現金を準備しておく必要があります)

主な利点は何ですか?

  • あなたは潜在的な株価の一時的な下落を待ちながら、プレミアム収入を得ることができます。
  • プットオプションを売った時点よりも低い実効価格で株式を購入するか、(たとえ株価が権利行使価格まで下がってこなくても)プレミアム収入が利回りをわずかに上昇させます。

主なリスクは何ですか?

  • 株価が115ドルを大幅に下回った場合でも、115ドルで購入する必要があります。
  • 株価が115ドルをはるかに超えている場合、現金は未使用のままです。

両方の戦略を組み合わせる

長期投資家は、カバードコールとキャッシュ・セキュアド・プットの両方を同時に使用する場合があります。

  • 株式現物を保有した状態で同株のコールオプションを売却し、プレミアム収入を得て、目標売却価格(利益確定価格)を設定します。
  • 現金を担保した上でプットオプションを売ることで、より低い価格でより多くの株式を購入しようとしたり、株式が下落しない場合でも追加の収入を得たりすることができます。

まとめの表:考えられる結果

満期時の株価カバード コールの結果キャッシュ・セキュアド・プットの結果全体的な効果
145ドル超145ドルで保有する現物株式を売却+228ドルのプレミアム196ドルのプレミアムの未実現利益を維持保有する株式の145ドルでの利益確定とプレミアム
115ドル~145ドル
株式を保持 + 228ドルのプレミアム196ドルのプレミアムの未実現利益を維持株式を保持し、プットとコール両方のオプションのプレミアムを獲得します
115ドル未満
228ドルのプレミアムの未実現利益を維持(株式は価値が減少)1株あたり113.04ドルで現物株式を(追加)購入オプションを売った時点より低い価格でより多くの株式を購入し、プレミアムを獲得
 

よくある質問

株価がオプションの満期時に権利行使価格にある場合はどうなりますか?
通常、このオプションは、コールの場合は株価が権利行使価格以上、プットの場合は株価が権利行使価格以下である場合に行使されます。この場合、オプションの売り手は、株式を売却または購入する義務があることに注意してください。

オプションの売り建玉を早期に閉じることはできますか?
はい、満期がやってくる前にオプションを買い戻して、利益を確定したり、相手方の権利行使から生じる株式の売却や購入の義務を回避したりすることができます。

保有する株式を売ったり、もっと買ったりしたくない場合、これらの戦略を使用する必要がありますか?
いいえ、カバードコールは、株価が権利行使価格を超えた時点で保有する株式を売ることに抵抗がない(売って利益確定をしようと思っている)場合にのみ実施してください。キャッシュ・セキュアド・プットは選択した価格(権利行使価格)でより多くの株式を買うことに抵抗がない(株式をより低価格で追加保有したいと思っている)場合にのみ実施してください。


結論

カバードコールとキャッシュ・セキュアド・プットは、長期投資家がプレミアム収入を得たり、オプションの売却時点より低価格で株式を購入したりするための、実用的でリスクを抑えた株式投資方法を提供します。カバードコールとキャッシュ・セキュアド・プットを実施する際には、規律と、オプションの買い手に権利行使された場合に株式を売買する意欲や意図が必要となります。株式ポートフォリオからより多くの収入を得たいという忍耐強い投資家がこれらの戦略を利用することで、株式ポートフォリオの損益の上がり下がりに対する制御と潜在的なリターンの向上という可能性をプラスすることができます。


オプションは複雑でリスクの高い商品であり、知識、投資経験、そして多くの実際の投資の場面では、高いリスク許容度が必要です。オプションに投資する前に、運用とリスクについて十分な情報を得ることをお勧めします。
サクソバンクの「外国株式・指数オプション取引の契約締結前交付書面」において、これらの注意事項に関する詳細をご覧いただけます。

口座開設は無料。オンラインで簡単にお申し込みいただけます。 

最短3分で入力完了!

コンテンツ免責事項

本ウェブサイトで提供される情報は、金融商品の売買を勧誘、推奨、または承認するものではなく、金融、投資、または取引に関するアドバイスを目的としたものではありません。当社およびサクソバンクグループの各法人は、執行専用のサービスを提供しており、すべての取引および投資はご自身の判断に基づいて行われます。分析、調査、および教育コンテンツは情報提供のみを目的としており、アドバイスや推奨として解釈されるべきではありません。

当社のコンテンツは、著者の個人的な見解を反映している場合があり、予告なく変更されることがあります。特定の金融商品の言及は、例示目的であり、金融リテラシーの向上を目的としています。投資調査として分類されるコンテンツはマーケティング資料であり、独立した調査の法的要件を満たすものではありません。

投資判断を行う際には、ご自身の財務状況、ニーズ、目標を十分に考慮し、必要に応じて独立した専門家のアドバイスを受けるかどうかの判断も含め、自己責任であることをご理解ください。当社は、提供される情報の正確性または完全性を保証するものではなく、この情報の利用により生じた誤り、脱漏、損失または損害について一切の責任を負いません。

サクソバンク証券株式会社
Saxo Bank Securities Ltd.
Izumi Garden Tower 36F
1-6-1 Roppongi Minato-ku
Tokyo 106-6036
〒106-6036 東京都港区六本木1-6-1
泉ガーデンタワー36F

お問い合わせ

国・地域を選択

日本
日本

【重要事項及びリスク開示】

■外国為替証拠金取引は各通貨の価格を、貴金属証拠金取引は各貴金属の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、売買の状況によってはスワップポイントの支払いが発生したり、通貨の金利や貴金属のリースレート等の変動によりスワップポイントが受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■外国為替オプション取引は外国為替証拠金取引の通貨を、貴金属オプション取引は貴金属証拠金取引の貴金属を原資産とし、原資産の値動きやその変動率に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、オプションの価値は時間の経過により減少します。また、オプションの売り側は権利行使に応える義務があります。
■株価指数CFD取引は株価指数や株価指数を対象としたETFを、個別株CFD取引は個別株や個別株関連のETFを、債券CFD取引は債券や債券を対象としたETFを、その他証券CFD取引はその他の外国上場株式関連ETF等を、商品CFD取引は商品先物取引をそれぞれ原資産とし、それらの価格の変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、建玉や売買の状況によってはオーバーナイト金利、キャリングコスト、借入金利、配当等調整金の支払いが発生したり、通貨の金利の変動によりオーバーナイト金利が受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■上記全ての取引においては、当社が提示する売価格と買価格にスプレッド(価格差)があり、お客様から見た買価格のほうが売価格よりも高くなります。
■先物取引は各原資産の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。
■外国株式・指数オプション取引は、対象とする有価証券の市場価格や対象となる指数、あるいは当該外国上場株式の裏付けとなっている資産の価格や評価額の変動、指数の数値等に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、対象とする有価証券の発行者の信用状況の変化等により、損失が発生することがあります。なお、オプションを行使できる期間には制限がありますので留意が必要です。さらに、外国株式・指数オプションは、市場価格が現実の市場価格等に応じて変動するため、その変動率は現実の市場価格等に比べて大きくなる傾向があり、意図したとおりに取引ができず、場合によっては大きな損失が発生する可能性があります。また取引対象となる外国上場株式が上場廃止となる場合には、当該外国株式オプションも上場廃止され、また、外国株式オプションの取引状況を勘案して当該外国株式オプションが上場廃止とされる場合があり、その際、取引最終日及び権利行使日が繰り上げられることや権利行使の機会が失われることがあります。対象外国上場株式が売買停止となった場合や対象外国上場株式の発行者が、人的分割を行う場合等には、当該外国株式オプションも取引停止となることがあります。また買方特有のリスクとして、外国株式・指数オプションは期限商品であり、買方がアウトオブザマネーの状態で、取引最終日までに転売を行わず、また権利行使日に権利行使を行わない場合には、権利は消滅します。この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。また売方特有のリスクとして、売方は証拠金を上回る取引を行うこととなり、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。売方は、外国株式・指数オプション取引が成立したときは、証拠金を差し入れ又は預託しなければなりません。その後、相場の変動や代用外国上場株式の値下がりにより不足額が発生した場合には、証拠金の追加差入れ又は追加預託が必要となります。また売方は、権利行使の割当てを受けたときには、必ずこれに応じなければなりません。すなわち、売方は、権利行使の割当てを受けた際には、コールオプションの場合には売付外国上場株式が、プットオプションの場合は買付代金が必要となりますから、特に注意が必要です。さらに売方は、所定の時限までに証拠金を差し入れ又は預託しない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利益の喪失の事由に該当した場合には、損失を被った状態で建玉の一部又は全部を決済される場合もあります。さらにこの場合、その決済で生じた損失についても責任を負うことになります。外国株式・指数オプション取引(売建て)を行うにあたっては、所定の証拠金を担保として差し入れ又は預託していただきます。証拠金率は各銘柄のリスクによって異なりますので、発注前の取引画面でご確認ください。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、取引証拠金を事前に当社に預託する必要があります。取引証拠金の最低必要額は取引可能な額に比べて小さいため、損失が取引証拠金の額を上回る可能性があります。この最低必要額は、取引金額に対する一定の比率で設定されおり、口座の区分(個人または法人)や個別の銘柄によって異なりますが、平常時は銘柄の流動性や価格変動性あるいは法令等若しくは当社が加入する自主規制団体の規則等に基づいて当社が決定し、必要に応じて変更します。ただし法人が行う外国為替証拠金取引については、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用いて通貨ペアごとに算出(1週間に1度)した比率を下回らないように当社が設定します。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、損失が無制限に拡大することを防止するために自動ロスカット(自動ストップロス)が適用されますが、これによって確定した損失についてもお客様の負担となります。また自動ロスカットは決済価格を保証するものではなく、損失がお預かりしている取引証拠金の額を超える可能性があります。
■外国証券売買取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。
■取引にあたっては、契約締結前交付書面(取引説明書)および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。

サクソバンク証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第239号、商品先物取引業者
第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、日本投資者保護基金、日本商品先物取引協会
手数料:各商品の取引手数料についてはサクソバンク証券ウェブサイトの「取引手数料」ページや、契約締結前交付書面(取引説明書)、取引約款等をご確認ください。