アーニングス・ウオッチ:エヌビディアの暗号資産事業および収益減速見通し アーニングス・ウオッチ:エヌビディアの暗号資産事業および収益減速見通し アーニングス・ウオッチ:エヌビディアの暗号資産事業および収益減速見通し

アーニングス・ウオッチ:エヌビディアの暗号資産事業および収益減速見通し

株式
PG
ピーター・ガンリュー

株式戦略責任者

サマリー:  本日の株式レポートでは、来週(11月14日の週)決算を発表するエヌビディアに注目します。暗号資産採掘業者からの需要崩壊によりGPUの価格が下落しているため、売上高は前年比18%減になると予想されています。暗号資産交換業者FTXの経営破綻により、暗号資産業界では長く暗い冬が続くとみられ、エヌビディアの事業も長期にわたって影響を受ける可能性があります。2023年度の収益予想は、4月から22%下落しています。また、第3四半期に利益の圧縮がより厳しくなり、来年も続く可能性があるため、収益減速の可能性を検討します。


エヌビディアは暗号資産の渦を回避できるか

企業決算が株式市場全般に影響を与えることはなくなりましたが、来週(11月14日)も興味深い決算発表が目白押しです。中でも注目は、水曜日(11月16日)に2023年第3四半期(10月31日終了)の決算を発表するエヌビディアです。アナリストは、売上高が前年同期比19%減の58.4億ドル、EBITDAが前年同期の32億ドルから21億ドルに減少、EPSが前年同期比30%減の0.71ドルになると予想しています。エヌビディアは決算発表で暗号資産について触れていないにも関わらず、暗号資産のマイニングが近年の収益の大きなけん引役となっていることは周知の事実です。暗号資産業界はマイニング事業の動きが12か月後の収益動向の目安となって、金融危機以降、最も大幅に急落した後、冬の時代が続いています。エヌビディアの株価は2018年のピークから54%下落した後、底打ちしました。

今回、エヌビディアの株価は、暗号資産マイニング事業が以前のような利益が得られなくなり、事業を停止した業者もありGPUが供給過剰となっていることから、2021年11月のピークから先月のボトムまで66%下落しました。それにより、価格は下落し、在庫評価減が必要となっています。2023年度の売上高は、4月のピークの349億ドルから22%減の271億ドルと予想されています。暗号資産マイニングの減速と技術全般の低下、それに伴って機械学習アプリケーションも低調に推移しているため、売上高は79億ドルも減少すると予想されているのです。最近のFTXの破綻(このレポートこのレポートで述べた通りです)で、暗号資産の冬は非常に暗く、前回よりもずっと長く続く可能性があります。これは、エヌビディアの見通しには明らかに下振れリスクがあることを意味します。
Nvidia share price | Source: Saxo
以下のリストは、当社が決算シーズンに注視している2,000社以上の企業の中で、来週発表される最も重要な決算発表です。

月曜日:美団、ソノバ・ホールディング、タイソン・フーズ、ヌー・ホールディングス、トリップ・ドットコム・グループ、ディディ・グローバル
火曜日:インフィニオンテクノロジーズ、ボーダフォン、アルコン、ウォルマート、ホーム・デポ、シー
水曜日:シーメンス・エナジー、テンセント、エクスペリアン、SSE、NIBEインダストリエ、エヌビディア、シスコ、ロエベ、TJX、ターゲット・コーポレーション
木曜日:   シーメンス、アリババ、アプライド・マテリアルズ、パロアルトネットワークス、網易(ネットイーズ)
金曜日:JDドットコム

インフレによる恩恵とその後の業績悪化

昨日の全市場にわたる動きは、強気相場では起きない動きであり、弱気相場の兆しでした。この動きがより増幅されたのは、最近のリスクオンの時期に続いて起こったためです。今朝(11月11日)のポッドキャストで、全市場における市場の反応についてお聞きください。ヘッドラインインフレおよびコアインフレの数値が予想より低下したことで市場は上昇していますが、昨日(11月10日)の株式レポートで述べましたように、サービス部門においてインフレが定着しつつあり、まだ最終的な行方がどうなるかは不透明です。

最近述べましたが、次の動きは、利益圧縮とそれが今後の収益にどう影響するかです。第3四半期に利益の圧縮が明らかになったものの、12か月の収益予想の可能修正はごくわずかで、現時点での12か月の収益の落ち込みはわずか3.5%にとどまっています。この事実は、私たちが株式市場に対して依然として慎重であることを示しています。

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