ドル円(USDJPY) ドル円(USDJPY) ドル円(USDJPY)

ドル円(USDJPY)

FX
山中 康司

アナリスト/アセンダント代表

サマリー:  今週も注目通貨ペアとしてドル円を取り上げました。先週の米国CPIをきっかけに想定以上に円高が進みました。先週は一週間で9円以上の円高相場となりましたが、9円を超える週間レンジはリーマンショック以来です。ここからどこまで円高が進む可能性があるのか、テクニカルな観点から分析します。


今週はドル円(USDJPY)と米国個別株CFDを2つ取り上げます。

■ドル円(USDJPY)

ドル円(USDJPY)は先週の振り返りに書いた通りですが、137.650まで水準を切り下げる動きを見せました。CPIが発表された日の値幅だけで6円を超え介入が出たのではないかというくらいの動きでしたが、経済指標でここまで動いたことは過去に記憶がありません。

先週一週間のレンジも9円を超え、これは週間値幅としてリーマンショック以来の値幅です。今年は何十年ぶりのとか、過去最大のといった形容詞がつくニュースが多いのですが、先週のCPIをきっかけにここまで円高が進むとは想定外でした。

先週シカゴの通貨先物のポジションも減ったのではないかということを書きましたが、現時点でわかるのは8日時点の数字ですが、前週からの変化は円の売り持ちが微減程度でした。明日18日に発表される15日時点の数字が注目されますが、もし円売りポジションにあまり変化が無い場合、もう一段の調整が入ってもおかしくありません。

また9月と10月に行われた円買い介入も合わせて600億ドルを超える規模のドル売り切りと考えると、それなりに効果があったと言えそうです。

米国政策金利の利上げペースは鈍化するとは言っても、まだあと1%程度は引き上げられることを考えると日米金利差も拡大する方向です。長期的なドル高の流れが転換したとまでは言えませんが、これまでのドル買い・円売り一辺倒の動きには変化が出てきたと言えます。

テクニカルには、まず週足チャートをご覧ください。
USDJPY1_20221117
(チャート提供:TradingView)

20週移動平均を表示してありますが、個人的には週足ローソク足の終値が20週移動平均線を2週連続で反対側に抜けた場合にトレンドが転換したと考えます。今回、既に先週末に移動平均線を下抜け、今週末の引けも下回る可能性が高そうですから、そうなると2021年2月にドル高トレンドに転じて以来のトレンド変化となります。まだ確定はしていないものの要注意のシグナルです。

日足チャートを見て、改めてここから下のターゲットを考えてみましょう。

USDJPY2_20221117
(チャート提供:TradingView)

テクニカルには現在の水準はいったん下げ止まってもおかしくない水準です。7月高値の139.382、8月安値130.380と10月高値151.935の61.8%押しが138.614、10月高値を起点に逆N波動を考えた場合の161.8%エクスパンションが137.777と140円の大台よりも大台を割り込んで137円台後半から139円台前半にテクニカルなターゲットが集中していることがわかります。

いったん現行水準でもみあう可能性が高そうなこと、ドルの戻りは9月介入時の安値が140.335であったことから140円台半ばでは売りが出やすいこと、CPI発表翌日に財務省から円安への戻しに対してけん制発言が出たことを考えると142円よりも円安の水準では介入が出る可能性も考えておくべきでしょう。

いっぽうでもみあい後の下値の目途としては8月安値と10月高値の76.4%押しが135.467となっていることから、次に円高に動く時には135円台半ばをターゲットとする動きが出てくると考えています。

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