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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: 今週はドル円を取り上げました。イベントが経過すると絶対的な金利差に視点が戻り円売りという展開が繰り返されています。しかしドル円も148円が近づき、大台150円を簡単に抜けさせるとは思えず、徐々に介入警戒水域に近づいていることも確かでしょう。この状態が続けば9月中に介入が出る可能性は高いと見ていますが、そのあたりの理由とテクニカルな水準について見て行きましょう。
今週は年初来高値更新を続けるドル円(USDJPY)を取り上げます。
8月は金融政策決定会合が無かったため、代わりにジャクソンホールが注目されていましたが、9月の会合に向けてのヒントは乏しく、9月の利上げは無いであろうという程度のヒントに留まりました。その後の米国雇用統計を中心とした経済指標も強弱ミックスしていましたが、ことドル円に関してはイベント経過で改めて円売りという流れになっています。
これは9月FOMCで利上げがあっても無くても絶対的な日米金利差があること、またFRBはあと1回の利上げを行うかもしれないものの、日銀は大規模緩和維持という方向性の違いから対ドルだけでなく、対欧州通貨でも円売りが広がり円独歩安状況になっているためです。
円安を止めるとすると唯一介入だけがそのきっかけとなりますが、神田財務官をはじめ当局からの牽制発言は出てきているものの、発言の内容にはそれほど切迫感が感じられず、介入が出るとするならば大台の150円を超えたからという見方が増えている状況です。
ドル円は本日も年初来高値を更新し147.872と昨年11月以来の水準となっていますが、テクニカルにはどのような状況にあるのかを見てみましょう。週足チャートです。
現在も3月安値からのサポートラインとそれに平行に引いたラインとの上昇チャンネルの中で上昇トレンドを継続中です。また6月高値145.071が抜けたレジスタンスはサポートということで現状では強いサポートとなっていると考えられます。
問題は上値ですが、テクニカルには昨年高値の151.942まで目立ったレジスタンスはありませんが、上述したように150円の大台を簡単には通り抜けないように、介入が出てくるであろうことはほぼ間違いないと思います。かつて見た水準であり、その後再び買いが強まるとしても、9月末に向けて厳しい状況の輸入業者を救済するための期末前の思いやり介入とでも言えばよいでしょうか、一度は振り落とされる可能性は高いと思います。
しばらくは145~150円のレンジの中で、介入が出るまでは円売り継続という流れが続きそうです。