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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: 年初に昨年高値を更新するまでは米金利上昇がドル高要因となりドル円も強い試合を維持していたのですが、高値更新による達成感、そして金利上昇が株式市場にとっては悪材料となるというリスクオフの観点から今週は利食いの売りが強まっている状況です。短期的な立ち位置をテクニカルな観点から見てみます。
ドル円(USDJPY)は1月4日に昨年高値を上回り、一時116.346と2017年1月以来の高値をつけましたが、その後は昨年高値更新による達成感と株式市場が下げる動きも重なって、じり安の展開を辿っています。注目された昨夜の米国CPIも7.0%と予想通りであったことも短期筋のポジション調整による売りやストップオーダーを誘発し114.370まで下げた後にやや戻している状況です。
高値をつけるまでは米金利上昇の動きがドル買いとなっていましたが、その後の利上げ前倒しの思惑やFOMC議事録で示されたFRBのバランスシート縮小に言及したことが、株式市場には悪材料となりリスクオフの動きも円買いに作用した面がありました。
現状では年内に3~4回の利上げを考える市場参加者が多く、引き続き株式市場にとっては悪材料とされ、それがドル円の上値を抑えやすい環境となっています。
長期テクニカルでは2016年12月高値118.656をターゲットとしやすいのですが、短期的には1月4日でいったん高値をつけ、現在は下値を探っている段階と言えるでしょう。日足チャートをご覧ください。
昨夜の安値は昨年11月安値と今年1月高値の半値押し114.434とほぼ重なり、いいところで下げ止まったという感じですが、高値からの下げがこれで終わったかとなると、まだ何とも言えません。株式市場次第と言ってしまうとそれまでですが、最近の利上げ前倒し思惑が当面は株式市場の上値を抑えやすいと考えると、次のターゲットとなる61.8%押しの113.983、ほぼ114円が現状のターゲットと見てよいでしょう。
12月安値からのサポートラインは現在114円台前半を上昇中ですが、同ラインで下げ止まる場合には114円のターゲットを試すことなく再び上昇に転じる可能性も出てきます。ただ、その場合で昨年高値115.513と重なる115円台半ばでは改めて売りが出てくるでしょう。しばらくは戻り売りをベースに考える流れが続くと考えています。
12月20日安値と史上最高値とのフィボナッチ・リトレースメントを計算すると現在の水準は23.6%押し、ターゲットとしては38.2%押しの36078.7と重なる36000ドルの大台がターゲットとなりやすい水準と言えるでしょう。いったんこうした押しを挟んで上昇トレンドに戻るのか、下げが続くのかを考えることとなりそうです。