FXアップデート:英ポンドの危機的状況は一旦回避されたが今後は? FXアップデート:英ポンドの危機的状況は一旦回避されたが今後は? FXアップデート:英ポンドの危機的状況は一旦回避されたが今後は?

FXアップデート:英ポンドの危機的状況は一旦回避されたが今後は?

FX
ジョン・ハーディ

FX戦略責任者

サマリー:  最近の米ドル急騰の要因は、トラス政権において優先事項であるはずの財政規律が忘れられているというシグナルを受け、年金基金がヘッジを行ったことにより英国債市場が揺らぎ、ポンドが乱高下したことに起因していたように思われます。債券市場は安定を取り戻し、ポンドはボラティリティイベント前の水準から下落した後、回復しました。現在では、一部の軟調な米国経済データおよびハト派的なRBAの政策決定を受けて、中央銀行が引き締め縮小に軸足を移す可能性があるという新たなシナリオが形成されてきています。しかし、私たちはこの一連の動きから多くの示唆を得ることができるのでしょうか。


FXトレードの焦点:英ポンドの危機的状況が忘れ去られ中央銀行の政策転換シナリオがささやかれているがどう見るべきか

昨日(10月4日)はリスクセンチメントに沿った取引が積極的に拡大し、特に米ドルが欧州通貨に対してのみではありますが下落したため、本日の観測で追加することはあまりありません。ドル安が顕著に進まないのは、米10年債利回りが重要な3.50%付近を前に米長期債利回りが安定したためと思われますが、英ポンド危機に伴う米国債利回りの急上昇がドル高を加速させた中心的要因のひとつだったためです。また、ウクライナの好材料や欧州の天然ガス価格の軟化も、欧州の為替相場のセンチメントを改善させる新たな要因となりそうです。今朝の英ポンド/米ドルは1.1500まで上昇し、9月22日のイングランド銀行の金融政策委員会会合後、英国債市場が急落し、ポンドを巻き込んだ以前の水準まで戻りました。FRBが政策を転換するという実際のシグナルが出ない限り、あるいはロシアからの供給が長期的にどうなるかが見えてきて、欧州のエネルギー・電力価格がさらに大きく下がらない限り、いまのところ、好転する可能性はないと思われます。

もちろん、本日(10月5日)の9月米ISM非製造業景気指数(予想:56.0、8月:56.9)の予想が大きく外れた場合、あるいは金曜日(10月7日)の9月米雇用統計で雇用者数と所得の予想が大きく外れた場合、「中央銀行の政策転換」のシナリオが短期的に延長され、米ドルは慎重な動きとなる可能性があります。しかし、世界の経済成長が鈍化すれば、利回り上昇に歯止めがかかるという安心感をもたらすものの、リスク心理に好影響を与えるわけではありません。

チャート:ユーロ/米ドル

ユーロ/米ドルのパリティは明らかな心理的抵抗線であり、0.9600を下回るまで数週間維持されていた、大きく強固なラウンド(心理的)レベルでした。この水準を下回ったのは、イングランド銀行の金融政策委員会会合と、その後の、クワーテング財務相による財政赤字覚悟の政策をきっかけとした、英ポンド暴落からの(ドル高という形での)波及によるものでした。しかし、上記のように中央銀行の政策転換というシナリオが加わったことで、私たちはほぼ振り出しに戻ったと言えるでしょう。金曜日(9月30日)にかけて発表された一様に弱い米国経済指標により、上昇波動が継続する可能性がありますが、1.0200以上への上昇も、チャート上の下降チャネルが破壊されたとしても、大規模な下降トレンドにおける踊り場にすぎない可能性があります。米国の強い経済指標と米国債利回りの大幅な上昇により、当面の動きには制限がかかると思われますが、その急激な上昇の後の下落トレンドから軌道を回復するには相当の努力が必要となるでしょう。
Source: Saxo Group
 RBNZ(ニュージーランド準備銀行)は予想通りオーバーナイトで50bpの利上げを実施し、5回連続でこの規模の利上げを実施しました。RBAの控えめな利上げとガイダンスに比べ、RBNZの声明でのハト派的でないガイダンスを考慮すると、豪ドル/ニュージーランドドルはオーバーナイトで1.1250以下のレベルまで急速に下落した後、かなり反発し、圧倒的なパフォーマンスとなりました。この1.1250付近は、若干の下落があるものの、間違いなくこのペアのブルベアラインであり、商品価格、特にエネルギー価格は、私が過去数年間の両国の経常収支の相対的変化に伴って起こりうると主張したように、このペアが1.2000に向かって再び上昇するかどうかを決定する可能性を秘めています。11月23日に開催される今年最後のRBNZ会合で、より重要な政策評価が待ち受けています(その時点では50bpの利上げ予想が依然として強くなっています)。

ユーロ/スイスフランは0.9800近辺の重要な抵抗線に到達しました。リスクセンチメントの緩和と、スイスの大手銀行の問題に関する憶測などから、スイス国債利回りがユーロ圏国債利回りを大きく上回ったことを受けたものです。スイス国債利回りは、今朝、若干反発しましたが、欧州経済の見通しがさらに大きく改善しない限り、大きな反発は考えにくいと思われます。

表:G10諸国とオフショア人民元のFXボード - トレンドの推移と強さ

米ドルの上昇トレンドは、広義の意味での反転には至っていないものの、足踏み状態となっています。資源国通貨の低迷については、OPECプラスが今日(10月5日)の会合の後、減産を実行できるかどうかが注目されます。この数日間、英ポンドは著しい反転を見せましたが、そのピーク振幅はしばらく続くでしょうか。
Source: Bloomberg and Saxo Group

表:FXボード 個別ペアのトレンドスコアボード

RBNZの行動により、ニュージーランドドルが上昇した後、豪ドル/ニュージーランドドルは上昇トレンドにあります。ユーロ/米ドルは本日(10月5日)、上昇トレンドに転じる可能性があります。米ISM非製造業景気指数およびADP雇用統計のデータが決定要因となる可能性があります。
Source: Bloomberg and Saxo Group

今後の予定

・ポーランド中央銀行政策金利
・12:15 – 米国9月ADP雇用統計
・12:30 – 米国8月貿易収支
・12:30 – カナダ8月建築許可
・12:30 – カナダ8月貿易収支
・14:00 – 米国9月ISM非製造業景気指数
・20:00 – 米国ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
・00:30 – オーストラリア8月貿易収支

口座開設は無料。オンラインで簡単にお申し込みいただけます。 

最短3分で入力完了!

【ご留意事項】

■当資料は、サクソバンクグループのアナリストによるマーケット分析レポートの転載、もしくは外部のアナリストからの寄稿となっております。
■当資料は、いずれも情報提供のみを目的としたものであり、特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
■当資料は、作成時点において執筆者またはサクソバンク証券(以下「当社」)が信頼できると判断した情報やデータ等に基づいていますが、執筆者または当社はその正確性、完全性等を保証するものではありません。当資料の利用により生じた損害についても、執筆者または当社は責任を負いません。 
■当資料で示される意見は執筆者によるものであり、当社の考えを反映するものではありません。また、これら意見はあくまでも参考として申し述べたものであり、推奨を意味せず、また、いずれの記述も将来の傾向、数値、投資成果等を示唆もしくは保証するものではありません。 
■当資料に記載の情報は作成時点のものであり、予告なしに変更することがあります。 
■当資料の全部か一部かを問わず、無断での転用、複製、再配信、ウェブサイトへの投稿や掲載等を行うことはできません。
■上記のほか、当資料の閲覧・ご利用に関する「免責事項」をご確認ください。 
■当社が提供するデリバティブ取引は、為替相場、有価証券の価格や指数、貴金属その他の商品相場または金利等の変動によって損失を生じるおそれがあります。また、お預けいただく証拠金額に比べてお取引可能な金額が大きいため、その損失は、預託された証拠金の額を上回る恐れがあります。
■当社が提供する外国証券取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。手数料については、「取引金額×一定料率」又は「取引数量×一定金額」で求めた手数料が一回の取引ごとに課金されます。ただし手数料の合計額が当社の定める最低手数料に満たない場合は、手数料に代えて最低手数料を徴収させていただきます。また取引所手数料等の追加費用がかかる場合があります。 
■取引にあたっては、取引説明書および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。 
■当社でのお取引にかかるリスクやコスト等については、 こちらも必ずご確認ください。

サクソバンク証券株式会社
Saxo Bank Securities Ltd.
Toranomon Kotohira Tower 22F
1-2-8 Toranomon Minato-ku Tokyo 105- 0001
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-2-8
虎ノ門琴平タワー 22F

お問い合わせ

国・地域を選択

日本
日本

【重要事項及びリスク開示】

■外国為替証拠金取引は各通貨の価格を、貴金属証拠金取引は各貴金属の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、売買の状況によってはスワップポイントの支払いが発生したり、通貨の金利や貴金属のリースレート等の変動によりスワップポイントが受取りから支払いに転じたりすることがあります。外国為替証拠金取引の手数料については、無料のスタンダードと有料のアクティブトレーダーの二コースがあります。アクティブトレーダーでは取引金額に一定の料率(ステージ1: 0.003%、ステージ2: 0.002%、ステージ3: 0.001%)を掛けて求めた手数料が新規/決済それぞれで課金されます。さらにステージ2と3ではお支払いいただいた手数料の月間合計額が月額標準金額(ステージ2: 6万円、ステージ3: 20万円)に満たない場合は、その差額を追加で徴収させていただきます。ミニマムチャージの設定はありません。ステージはお客様ご自身で事前に選択していただき、月単位で適用されます。変更する場合は翌月以降の月の初日から有効となり、原則として月の途中で変更することはできません。貴金属証拠金取引の手数料についても、無料のスタンダードと有料のアクティブトレーダーの二コースがあります。ただしスタンダードではミニマムチャージが設定されています。アクティブトレーダーの手数料は外国為替証拠金取引と同様の仕組みになります。なお、ステージ2と3における手数料の月間合計額の計算では、外国為替証拠金取引と貴金属証拠金取引で発生した手数料が合算されます。
■外国為替オプション取引は外国為替証拠金取引の通貨を、貴金属オプション取引は貴金属証拠金取引の貴金属を原資産とし、原資産の値動きやその変動率に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、オプションの価値は時間の経過により減少します。手数料については、外国為替オプション取引・貴金属オプション取引ともに無料です。なお、オプションの売り側は権利行使に応える義務があります。
■株価指数CFD取引は株価指数や株価指数を対象としたETFを、個別株CFD取引は個別株や個別株関連のETFを、債券CFD取引は債券や債券を対象としたETFを、その他証券CFD取引はその他の外国上場株式関連ETF等を、商品CFD取引は商品先物取引をそれぞれ原資産とし、それらの価格の変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、建玉や売買の状況によってはオーバーナイト金利、キャリングコスト、借入金利、配当等調整金の支払いが発生したり、通貨の金利の変動によりオーバーナイト金利が受取りから支払いに転じたりすることがあります。手数料については、東京証券取引所上場株式を原資産とするCFD取引の日計り取引は「取引金額×0.05%」の手数料がかかり、建玉を持ち越した場合、キャッシュバック方式により、売買手数料は無料です。ETFを原資産としない株価指数CFD取引と商品CFD取引では売/買、新規/決済の別にかかわらず無料ですが、それ以外は有料となり「取引金額×一定料率」または「取引数量×一定金額」で求めた手数料がかかります。ただし、手数料の合計額が当社の定める最低手数料に満たない場合は、手数料に代えて最低手数料を徴収させていただきます。手数料の料率や金額または最低手数料は取引所や銘柄などによって異なります。
■上記全ての取引においては、当社が提示する売価格と買価格にスプレッド(価格差)があり、お客様から見た買価格のほうが売価格よりも高くなります。
■先物取引は各原資産の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。手数料については、売買手数料と取引所手数料が新規/決済のそれぞれで課金されます。売買手数料は注文単位当りで定められています。ただし、手数料の合計額が当社の定める最低手数料に満たない場合は、手数料に代えて最低手数料を徴収させていただきます。また、建玉を翌日に持ち越すとキャリングコストが発生します。
■外国株式オプション取引は、対象とする外国上場株式の市場価格あるいは当該外国上場株式の裏付けとなっている資産の価格や評価額の変動等に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、対象とする外国上場株式の発行者の信用状況の変化等により、損失が発生することがあります。なお、オプションを行使できる期間には制限がありますので留意が必要です。さらに、外国株式オプションは、市場価格が現実の市場価格等に応じて変動するため、その変動率は現実の市場価格等に比べて大きくなる傾向があり、意図したとおりに取引ができず、場合によっては大きな損失が発生する可能性があります。また取引対象となる外国上場株式が上場廃止となる場合には、当該外国株式オプションも上場廃止され、また、外国株式オプションの取引状況を勘案して当該外国株式オプションが上場廃止とされる場合があり、その際、取引最終日及び権利行使日が繰り上げられることや権利行使の機会が失われることがあります。対象外国上場株式が売買停止となった場合や対象外国上場株式の発行者が、人的分割を行う場合等には、当該外国株式オプションも取引停止となることがあります。また買方特有のリスクとして、外国株式オプションは期限商品であり、買方がアウトオブザマネーの状態で、取引最終日までに転売を行わず、また権利行使日に権利行使を行わない場合には、権利は消滅します。この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。また売方特有のリスクとして、売方は証拠金を上回る取引を行うこととなり、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。売方は、外国株式オプション取引が成立したときは、証拠金を差し入れ又は預託しなければなりません。その後、相場の変動や代用外国上場株式の値下がりにより不足額が発生した場合には、証拠金の追加差入れ又は追加預託が必要となります。また売方は、権利行使の割当てを受けたときには、必ずこれに応じなければなりません。すなわち、売方は、権利行使の割当てを受けた際には、コールオプションの場合には売付外国上場株式が、プットオプションの場合は買付代金が必要となりますから、特に注意が必要です。さらに売方は、所定の時限までに証拠金を差し入れ又は預託しない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利益の喪失の事由に該当した場合には、損失を被った状態で建玉の一部又は全部を決済される場合もあります。更にこの場合、その決済で生じた損失についても責任を負うことになります。外国株式オプション取引の取引手数料については、1ロットあたり3.0米ドルが一回の取引ごとに課金されます。その他にも取引所手数料やキャリングコストなど様々な費用がかかります。手数料の詳細は、発注前の取引画面でご確認ください。外国株式オプション取引(売建て)を行うにあたっては、所定の証拠金を担保として差し入れ又は預託していただきます。証拠金率は各銘柄のリスクによって異なりますので、発注前の取引画面でご確認ください。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、取引証拠金を事前に当社に預託する必要があります。取引証拠金の最低必要額は取引可能な額に比べて小さいため、損失が取引証拠金の額を上回る可能性があります。この最低必要額は、取引金額に対する一定の比率で設定されおり、口座の区分(個人または法人)や個別の銘柄によって異なりますが、平常時は銘柄の流動性や価格変動性あるいは法令等若しくは当社が加入する自主規制団体の規則等に基づいて当社が決定し、必要に応じて変更します。ただし法人が行う外国為替証拠金取引については、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用いて通貨ペアごとに算出(1週間に1度)した比率を下回らないように当社が設定します。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、損失が無制限に拡大することを防止するために自動ロスカット(自動ストップロス)が適用されますが、これによって確定した損失についてもお客様の負担となります。また自動ロスカットは決済価格を保証するものではなく、損失がお預かりしている取引証拠金の額を超える可能性があります。
■外国証券売買取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。手数料については、「取引金額×一定料率」又は「取引数量×一定金額」で求めた手数料が一回の取引ごとに課金されます。ただし手数料の合計額が当社の定める最低手数料に満たない場合は、手数料に代えて最低手数料を徴収させていただきます。また取引所手数料等の追加費用がかかる場合があります。
■取引にあたっては、取引説明書および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。

サクソバンク証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第239号、商品先物取引業者
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、日本投資者保護基金、日本商品先物取引協会