為替アップデート:米CPIでFOMC・米ドルの方向性が定まる 為替アップデート:米CPIでFOMC・米ドルの方向性が定まる 為替アップデート:米CPIでFOMC・米ドルの方向性が定まる

為替アップデート:米CPIでFOMC・米ドルの方向性が定まる

FX
ジョン・ハーディ

FX戦略責任者(Saxo Group)

サマリー:  本日(13日)公表の米5月消費者物価指数(CPI)は明日のFOMCでの政策決定を左右し、米ドルの方向感を定める重要な指標となりますが、今のところ市場では利上げの可能性は極めて低いとの見方が優勢となっています。その他の主要通貨では、中国人民銀行が木曜(15日)の定例会合に先がけて予想外の利下げに踏み切ったことで、豪ドルは上昇し、G10通貨の首位に立っています。また、今朝方公表された英5月雇用統計は非常に強い内容となりました。


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※本レポートは自動翻訳を一部修正したものです。原文と和訳に齟齬がある場合は原文が優先されます。

主なポイント:

  • リスクセンチメントが急速に高まる中、米ドルは後手に回る – 市場は本日公表の米5月消費者物価指数(CPI)の動向に注視しているが、FRBに課せられる「第3の使命(金融市場の安定)」は、明日の政策決定に何らか影響を及ぼすかが注目される。
  • 英5月雇用統計は堅調な内容となり、4月の重要な指標も大幅に改善した。

トレードのポイント:

  • USD:今後2日間は、同時にふたつのリスクが存在します。まず一つ目に米CPIが鈍化し、FRBが利上げを一時停止した場合、米ドルは大幅に下落する可能性があります(例えばEURUSDはレンジ上限向かって上昇)。二つ目にコアCPIが予想以上に加速し、FRBが利上げに踏み切った場合、ドル/円に最も大きな影響を与えるものと予想され、特に日銀が金曜の会合で何らかの見通しを示すことすら控えるようであれば、その傾向は一層強まるでしょう。
  • NOK:EURNOKはノルウェーの弱い第1四半期GDPを受けて反落。最近のトレンド反転後は、12.00を下回った値動きが続く限り、弱気派が主導権を握る展開に。
  • GBP:昨日、ポンドはイングランド銀行(BOE)のキャサリン・マン委員のコメントを受て高値圏で取引された後、大きく値を下げ乱高下の展開となりました。
  • JPY:日本円は金曜の日銀の金融政策決定会合を前に様子見の地合いとなっています。金融引き締めに向けた将来的な政策修正を示唆するようなガイダンスにとどまった場合でさえ、日本円は大きく変動する可能性があります。また、その振れ幅はFRBの政策決定に左右されるでしょう。

英国の雇用関連統計を受けて、英国債の利回りはサイクル高値を更新
4月の弱い雇用データの一部に極めて非常にポジティブな改定がなされたことで、BOEは政策シナリオを再び見直す可能性があります。5月の給与所得者数は23,000人増と前月からほぼ横這いとなりましたが、4月のデータが当初の13万6000人減から7000人増へと大幅に修正されたことで、移動平均では引き続き悪化しているものの、これまでの懸念は払拭されました。また、5月の失業保険申請件数は1万6000件の減少となったほか、公表時に2年ぶりの高水準となった4月のデータが4万7000件の増加から23000万件の増加に下方修正されたことも、ポジティブなニュースとなりました。また、4月の就業者の増減数(3か月平均の前年同期比)は25万人増と昨年5月以来の高水準に達したほか、4月の失業率は予想の4.0%に対して3.8%と前回の3.9%からに低下しました。4月の時間当たり平均賃金は、3月が前年同期比6.8%および予想の同6.9%に対してに対し、同7.2%(賞与除く)と予想を大きく上回りました。これらのデータが揃ったことで、英国2年国債利回りはさらに18bps上昇し、昨年秋のクワーテン-トラスの減税ミニ予算のパニック時以来の高水準を更新しました。この結果、GBPUSDは上昇しましたが、その大半はドル安によるものです。また、EURGBPは昨日直近の安値から急伸(BOEのキャサリン・マン委員が根強いインフレを懸念するコメントを受けて)した後は横這いから小幅な下落に転じており、英国債の利回り上昇がポンドに与える影響が軽微なものにとどまっていることは興味深いことです。

 

本日の米CPIで明日のFOMCの方向性が定まる

本日(13日)公表の米5月消費者物価指数(CPI)を前に、市場ではリスク警戒感が高まっており、急激なボラティリティを引き起こす可能性があります(注意:0DTEオプションは米国株式市場の日中のボラティリティを高める要因となっており、相場がいずれの方向にも大きく変動するリスクを孕んでいます。超短期の株式オプションの取引によって、日中のボラティリティに新たなパターンをもたらしており、何らかのイベントによって極端なボラティリティを引き起こすケースも見られます。その傾向が最も顕著であったのは、昨年12月13日に発表された米11月CPIが予想外に鈍化した時で、株式市場は約3%上昇した後、わずか数時間のうちに上昇分すべて吐き出すこととなりました)。それでは昨日見られた株式市場の力強い上昇とVIX指数の急伸という奇妙な組み合わせは、投資家が0DTEオプションの買いを加速している兆候だったのでしょうか?というのも市場の動きはボラティリティを誘発するイベントに連動するため、経済指標がサプライズとなった場合はあえて冷静に対処する必要があるためです。市場のセンチメントが強く、明日のFOMCでFRBが利上げを見送る可能性が高いとの見方が優勢であることを踏まえると、明日のCPIがサプライズを引き起こすにはインフレが予想を上振れて加速し、前月比で0.4%を上回るペースで上昇する必要があるでしょう。また、もし予想に沿って鈍化した場合でも、その一部はすでに織り込み済みであるということに注意すべきでしょう。

 さらに、もし今日の米CPIのコア指数が予想以上に鈍化し、市場が引き続き力強い上昇を続けるようであれば、FRB政策のいわゆる「第3の使命」である金融システムの安定化に対する懸念は高まるのでしょうか?そのリスクを定量化することにあまり意味はありませんが、FRBが過去数十年で最大の利上げサイクルを実施した後に市場が大きく上昇することは、金融政策の有効性が薄れていることを浮き彫りにすることとなり、FRBは間違いなく不都合な事実に直面せざるを得ないでしょう。


図表:EURUSDの推移

EURUSDは本日の米CPI発表と明日のFOMC、そして木曜のECB理事会と、今後数日間にいくつかの重要な局面を迎えます。ただし欧州中央銀行(ECB)はここ最近ユーロ圏で弱い経済指標が続く中でサプライズとなる可能性は低いと予想されます。したがって、このペアはEURの方向性よりもUSDの方向性に左右されるものと予想されます。本日の米CPIが予想以上に鈍化し、FRBが利上げを一時停止すれば、1.1000、もしくはそれを上回る水準まで戻りを試す可能性があります。一方、本日のCPIのコア指数が予想を上振れて加速し、FRBが7月を待たずに利上げに踏み切った場合は、直近安値の1.0700に向けて再び下値を試す展開も考えられます。また金曜に日銀からタカ派的なサプライズがあれば、ボラティリティは急伸する可能性があり、その前にFRBが利上げを見送っていれば(おそらくそうでない場合でも)、米ドルは大半の主要通貨に対して下落すると予想されます。日銀の会合がサプライズとなった場合は、今週市場に最も大きなインパクトを与えるでしょう。

Source: Saxo Group

図表:G10通貨と人民元のトレンド
AUDとCNHは、現時点で最も力強く上昇しており、他の主要通貨と逆のトレンドを辿っています。米CPIとFOMCを控えて米ドルに対して中立の動きを示しています。

Source: Bloomberg and Saxo Group

図表:FX Boardのトレンド(通貨ペア別)
AUDCNHは、重要な節目となる10.00に付近に達しており、現時点においてあらゆる市場のトレンドの中で最も力強い上昇を遂げています。

Source: Bloomberg and Saxo Group
経済指標カレンダー(GMT)

  • 12:30 – 米5月CPI
  • 17:00 – 米財務省30年債入札

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