ユーロ円(EURJPY) ユーロ円(EURJPY) ユーロ円(EURJPY)

ユーロ円(EURJPY)

FX
山中 康司

アナリスト/アセンダント代表

サマリー:  ユーロ円は主要国の金融政策の温度差の違いが最も出やすい通貨ペアです。今週から来週にかけての金融政策決定会合では、日銀は緩和継続、FRBは利上げも今回で打ち止め、ECBは利上げ後も引き締めが続くというのが現在のコンセンサスです。そうなると金利差に敏感な為替市場ではユーロ円の買いがもっとも出やすくなっていくと考えることが妥当です。すでに年初来高値を更新していますが、ここからどこまで上がるのかを考えていきます。


今週は為替からユーロ円(EURJPY)、株価指数からナスダック100、個別株からエヌビディアを取り上げます。

これら3つは4月26日のオンラインセミナーで注目通貨ペア、注目銘柄として取り上げたもので、期間的には今週来週というよりはやや長めに中期的なスタンスでの選択としました。今週のレポートはセミナーに出られなかった方もいらっしゃると思いますので、これら3銘柄についてピックアップした理由とそのターゲットについて見て行くこととします。

ユーロ円(EURJPY)

今週から来週にかけて主要中銀の金融政策決定会合が続きます。

明日28日は植田総裁になって最初の日銀会合ですが、9日の就任後会見から考えても今回会合における政策変更はYCC(イールドカーブコントロール)も含めて行われないと見る方が自然です。今回の会合と会見では今後どの段階で政策の変更をしてくる可能性があるのかを探る会合となるでしょう。ただ、日銀だけがいつまでも緩和継続ということも考えがたく比較的早い段階(次回かその次あたり)でYCCの修正には着手してくるものと見られます。

東京がゴールデンウィークで連休となる3日にはFOMCがありますが、FOMCは0.5%の利上げがコンセンサスで、市場参加者は今回の利上げが最後となり、その後7月まではピーク金利(5.0〜5.25%)が維持され、9月にも緩和に転じるという見方となっています。今週に入り改めて経営危機が取りざたされているファースト・リパブリック銀行の問題など、今後の金利上昇に慎重にならざるを得ないニュースも出ていますので、織り込み済みではあるものの会見は注目されます。

そして4日はECB理事会です。ECBも4日の理事会では0.5%の利上げがコンセンサスとなっています。また米国に比べインフレ鈍化のペースが遅れていることから、6月の理事会でも追加の利上げが予想されていて、最終的には中銀預金金利が現在よりも1%高い4%(政策金利は4.5%)まで上がるタカ派な予想が多い状況です。

こうして見ると、引き締め継続のECB、利上げ打ち止めのFRB、緩和継続の日銀と金融政策の方向性に温度差があり、最も方向が異なるユーロ円(EURJPY)の買いが当面は金利差の観点からワークしやすいと考えています。

テクニカルには月足チャートをご覧ください。
 
EURJPY1_0427
(チャート提供:サクソバンク証券)

ユーロ円は今週に入り年初来高値を更新し、2014年12月以来の高値をつける動きとなっています。同月の高値149.789を上ぬめると2008年リーマンショック前の高値169.965まで目立ったレジスタンスが無いことから、思いの外あっさりと150円の大台を見に行くのではないかと考えています。

金融政策の方向性の違い、テクニカル分析の双方から早ければゴールデンウィーク中にもユーロ円の大台150円トライを見ることになるのではないかと思います。

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