Microsoftの買収に関する見解、ASMLは長期的な高成長を予想 Microsoftの買収に関する見解、ASMLは長期的な高成長を予想 Microsoftの買収に関する見解、ASMLは長期的な高成長を予想

Microsoftの買収に関する見解、ASMLは長期的な高成長を予想

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ピーター・ガンリュー

株式戦略責任者(Saxo Group)

サマリー:  Microsoftは、Activision Blizzardを690億ドルで買収したことで、世界第3位のゲームメーカーになる見通しです。同社がこれまでに行ってきたゲーム関連の買収や既存のXボックスシリーズを考えると、この買収は当然の動きと言えます。また、CEOのNadella氏は、この買収がメタバース分野への長期的な投資であることも示唆しています。全体的に見ると、この買収は戦略的に優れた動きであり、Activision Blizzardの業績がMicrosoftのキャッシュフローに悪影響を及ぼすことはないと見られます。ASMLは2022年度の売上高見通しを発表しました。売上高の伸び率が18%の予想を上回る20%となる見通しを示し、半導体の潜在需要の大きさが浮き彫りになりました。


Activision Blizzardの買収はメタバース事業への投資か?

Microsoftが「Call of Duty シリーズでよく知られているActivision Blizzard690億ドルで買収したことは、2016年にLinkedIn260億ドルで買収したMicrosoftで過去2番目の買収額を遥かに上回る最大規模です。この買収により、Microsoftのゲーム分野への注力が強化されます。Xボックスから始まり、Minecraftの買収、ゲームメーカーZeniMaxの買収と進めてきたMicrosoftは、これで世界第3位のゲーム企業となります。Microsoftは企業向けソフトウェアの最大手です。しかし、「Windows」、「Office」などのソフトウェアのサブスクリプションモデルへの移行や、クラウドコンピューティングとそのインフラを原動力とする最近の成長の波が終わりに近づくにつれて、この業界は徐々に成熟していく可能性があります。

Microsoftは以前からブラウザ、検索エンジン、ニュースサイト(MSN)、Xボックス、Eメールなどで個人消費者からの人気の獲得を目指してきましたが、個人向け市場では常にFacebookGoogleAppleといった他のテクノロジー企業が優位に立ってきました。ゲーム事業は個人向け市場への最適な道筋だと思われ、最近はAppleNetflixGoogleなどの企業もこの分野に進出しています。

Activision Blizzard2021年の大半にわたり職場文化スキャンダルに見舞われてきました。このスキャンダルがあったことで、Microsoftは低い株価で同社を救済し、リセットするチャンスを与えることができたと言えます。Activision Blizzardの売上高は91億ドル、EBITDA利益率は42%です。従って、同社の事業がMicrosoftのフリーキャッシュフロー生成に大きな影響を与えることはなく、Microsoftの株主にとってはプラス材料です。

CEOSatya Nadella氏は「ゲームは現在、あらゆるプラットフォームにおけるエンターテインメントの中で最も活気あるエキサイティングな分野であり、今後はメタバースのプラットフォーム開発において重要な役割を果たすだろう」と述べており、メタバース事業がゲーム分野よりも遥かに大きいことを示唆しています。しかし、MicrosoftMeta(旧Facebook)の両社は、次世代コンピューティングプラットフォームと呼ばれるものを作り出すことを目指し、メタバース事業に本腰を入れているようですが、我々は依然としてメタバースには懐疑的です。

ASMLは異例の半導体需給の不均衡を示す

ASML19日朝に決算発表を行い、第4四半期の売上高が50億ユーロ予想は51億ユーロとなったこと、また2022年第1四半期の売上高見通しは、20億ユーロの受注額を含めれば、実際には予想を上回ることを示しました。この20億ユーロ分の受注は第1四半期には計上できず、今後数四半期にわたり分けて計上されます。しかし重要な点は、2022年度の売上高の伸び率がコンセンサス予想の18%を上回る20%になるという見通しが示されたことです。同社は、2025年には売上高が240300億ユーロに達し、2025年以降も大幅な成長機会が続くとの見通しを据え置いています。決算発表は投資家に好感されました。

CEOPeter Wennick氏は、Bloomberg TVで、現在の半導体需要は最大生産能力を4050%上回っていると述べ、今後数年間に半導体業界で大規模な設備投資が必要になることが示唆されました。同CEOによれば、この需給不均衡が解消されるには23年かかる見込みだと言うことです。

ASMLは大手テクノロジー企業の中で最初に第4四半期決算を発表しました。同社の好調な業績見通しを受けて、すでに19日の株式市場では、他のテクノロジー株もセンチメントが好転しています。

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