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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: 米金利の大幅上昇が見込まれる中で主要株価指数はナスダック100を筆頭に軒並み大幅安となってきました。今週は短期的には買い戻しの動きとなっているものの、長期的には依然として下降トレンドを続けているS&P500の今後の展開をテクニカルな観点から考えてみます。
S&P500(US500.I)と関連してNYダウ(US30.I)の動画を週末に撮影し、週明け30日に公開予定となっておりますので、そちらも併せてご覧いただけますと幸いです。
S&P500もNYダウも米国の利上げペースが早く大きいことを悪材料とした下降トレンドが続いています。現状では6月FOMCで0.5%、7月FOMCでも0.5%と夏前に合わせて1.0%の利上げが行われることは昨日のFOMC議事録やFRB関係者の発言からも確実視されています。また、年末までに更に0.75~1.00%の利上げが行われることがコンセンサスとなっていますので、今後も悪材料となってくるでしょう。
さらに対ロシア経済制裁が欧州を中心に与える影響と、6月には完全解除とは言われているものの中国のロックダウンの影響が今後の景気に与える減速懸念も重なって、短期的には反発してはいるものの上がったところでは改めて売りが出やすい流れにあると見た方がよさそうです。
FRBだけでなくECBも7~9月期にはマイナス金利からの脱却が確実視され、多少景気に悪影響を与えても現在のインフレを抑えることが最優先課題になっているため、中長期的な観点で考える場合にはどうしても株価指数は売り目線ということになってしまいます。
テクニカルには週足チャートから見て行きます。
現在の水準はコロナショック後の安値と史上最高値との38.2%押しで下げ止まっていることから短期的には反発しやすいのですが、金利上昇や景気減速懸念といった悪材料を考えると戻り売りが妥当です。そこで、次に戻り売りを考える水準を日足チャートから考えます。
史上最高値と週足チャートで38.2%押しとなった5月安値との戻しを見ると、23.6%戻しが4047.62、38.2%戻しは4194.71です。前者は近すぎる印象なので後者の水準を参考に4100ドル台を戻り売りの水準と考え、次の下げのターゲットとして週足チャートで示した半値押し3499.86、ほぼ3500ドルを試しに行く可能性を考えてみたいと思います。