カメコCEO、原子力需要の「波」を捉える
当社は、
原子力発電をテーマとしたバスケットをパフォーマンス・トラッキングに追加したばかりですが、すでに一昨日(10月11日)、同業界に関する大きなニュースが飛び込んできました。カナダのウラン鉱山会社カメコとブルックフィールド・リニューアブル・パートナーズは、79億ドルで、原子力発電産業で活躍するウエスチングハウス・エレクトリックを共同で買収する計画です。ウエスチングハウスは、世界で稼働する440基以上の原子炉の約半分に使用されている技術を製造しています。カメコは本買収の資金調達として6億5千万ドル相当の株式を発行します。
カメコのCEOはインタビューで、原子力エネルギー分野にとって最良の市場ファンダメンタルズとなっていると述べました。ウエスチングハウス・エレクトリックが破綻から4年で再建されたことを考えると、同業界がどれほど変化したかがわかるでしょう。CEOはまた、ヨーロッパ、特に東ヨーロッパに需要の波が押し寄せていると述べています。IEA(国際エネルギー機関)は、世界経済が炭素排出量ゼロを達成するためには、2050年までに原子力発電量を2倍にする必要があると発表しています。これは年率2.5%の原子力発電の増加ということになります。老朽化した原子力発電所の更新を考慮すると、今後28年間は年率5〜6%の成長が見込まれます。
世界原子力協会によると、
建設中の原子炉は55基(計画中のものを含めると90基)で、そのほとんどがアジアに建設され、既存の440基の原子力発電所を補完する形となります。今年、原子力発電所は世界の電力の10%を生産することになります。