マイクロソフトとアルファベットの第3四半期決算に対する失望、メタの決算は今晩 マイクロソフトとアルファベットの第3四半期決算に対する失望、メタの決算は今晩 マイクロソフトとアルファベットの第3四半期決算に対する失望、メタの決算は今晩

マイクロソフトとアルファベットの第3四半期決算に対する失望、メタの決算は今晩

株式
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ピーター・ガンリュー

最高投資ストラテジスト(Saxo Group)

サマリー:  マイクロソフトとアルファベットの第3四半期決算では、利益圧迫という明確な傾向からの改善がほとんど見られませんでした。賃金上昇圧力、エネルギーコスト、広告価格の低下、PC販売の減速、雇用の過剰などが、営業利益と見通しに影響を及ぼし、予想を下回りました。今晩遅く、メタが第3四半期決算を発表しますが、スナップとアルファベットからの示唆を考えると、メタの業績にも大きな圧力がかかっていると予想されます。ザッカーバーグ氏が投資家の利益を守るには、前例のない規模でキャッシュを消費しているメタバースへの取り組みを縮小させるという選択肢しかないと思われます。


利益縮小がテクノロジー企業にとっての現在の課題

アップルは最近、音楽からテレビまで様々なサービスの価格を引き上げ、スポティファイも値上げを検討しています。その原因は、賃金上昇圧力とエネルギーコストの上昇であり、クラウド上で動作するエネルギー消費の多いアプリケーションを直撃しています。マイクロソフトは、今年度、エネルギーコストが8億ドル増加すると予想しており、これは今会計年度の営業利益の約1%に相当するとしています。下の純利益率のグラフに見られるように、米国のテクノロジー企業は現在、金融危機以来、最大の利益率圧縮に直面しています。

マイクロソフトとアルファベットの決算に投資家は失望

テクノロジー大手のマイクロソフトとアルファベットの2社は、予想を下回る弱い見通しを発表しました。マイクロソフトの第3四半期の売上高と1株当たり利益は予想をわずかに上回りましたが、成長見通しは予想を下回るものでした。エネルギーコストの上昇、賃金圧力、PC販売の減速、広告販売の減速、米ドル高が、営業利益率に打撃を与えていると予想されます。コスト面での逆風と成長鈍化を緩和するため、ソフトウェアメーカーは規模の差はありますが雇用の凍結を実施しています。

先週、スナップが広告売上の低迷を報告したことで、アルファベットの弱みが示唆されましたが、アルファベットは以前からスナップのパフォーマンスとは切り離して考えられていたため、投資家はそれを織り込んで予想を下方調整することはありませんでした。しかし、今回、アルファベットは売上高、営業利益ともに予想を下回り、それぞれ691億ドル(予想708億ドル)、171億ドル(予想197億ドル)となったことから、投資家はスナップの決算からの示唆を織り込むべきでした。同社は第3四半期に1万人の新規雇用を行いました。景気減速を考えると積極的な増員でしたが、今後は大幅に削減するとのことです。アルファベットのEBITマージンは、パンデミックまでの10年間は低下していましたが、オンライン経済の高成長により広告の価格設定が過熱した後、この1年は様変わりし、営業利益率は今年の第3四半期には32.3%から24.8%に低下しています。

ザッカーバーグ氏の使命

メタは、アルファベットの大量雇用に追随している他のシリコンバレー企業の一つで、ユーザー導入の点で決定的な障壁に直面しているように見られるメタバースへの賭けは、前例のない規模でキャッシュを消費しています。昨年導入されたアップルのデータプライバシーポリシー改定により、メタのターゲット広告の配信が困難になったため、第2四半期には広告価格が大幅に下落し、メタの営業利益率は前年の42.5%から29%に落ち込みました。アルファベットとスナップの決算を見ると、メタの第3四半期決算は利益縮小と収益圧迫を示すと予想され、マーク・ザッカーバーグCEOに対する営業費用圧縮の圧力が著しく高まっていると当社は見ています。これには雇用凍結、あるいは雇用削減、さらにはメタバースに関する目標の大幅縮小が含まれ、もしザッカーバーグ氏がメタバースの失敗を認めれば、投資家は同社のバリュエーションを大幅に高めるかもしれません。

欧州企業の収益に期待

第3四半期決算はまだ始まったばかりですが、最初の兆候として、欧州企業の業績は米国や中国の企業の業績よりも好調で、米ドル高が欧州以外の企業の利益にとって追い風になっています。相対的に良好な収益ダイナミクス、低い株式バリュエーション、低い割引率を考慮すれば、米国株よりも欧州株に対してポジティブな見方をするのは妥当と言えるでしょう。

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