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最高投資ストラテジスト(Saxo Group)
サマリー: 中国は、経済の急速な脱炭素化と気候目標の達成を目指し、2025年までに世界の水素生産量を3倍にする計画を発表しました。水素は今後、大量輸送や鉄鋼・セメント生産の脱炭素化を支える最大の原動力になると考えられています。ここではその影響を検討し、「水素」のテーマに関与している企業にも注目します。
水素:経済の脱炭素化への1つの道筋
中国は、産業で使われる石炭や他の化石燃料が環境に与える影響をはっきりと認識しており、より環境に優しい未来に向けて、水素を含む様々な技術を用いて脱炭素化する必要に迫られています。中国は23日、水素生産を大幅に拡大し、2025年までに世界の水素生産量を3倍にするという計画を発表しました。水素は、今後の大量輸送(航空・トラック輸送・海運)を支える最大の原動力であるとともに、鉄鋼・セメント生産を脱炭素化する方法としても期待されています。
また欧州では、水素は、「Power-to-X(PtX)」コンセプトにより気候目標を達成するための主要産業と考えられています。このコンセプトは、基本的に再生可能エネルギー生産の余剰分を水素の製造に利用するというものであり、製造された水素は輸送機関や発電所で使用されるまでのエネルギー貯蔵にもなります。Siemens Energyは、PtXコンセプトを促進するために、将来的に水素発電所を建設するという野心的な計画を打ち出しています。
中国の決定に加え、EUがロシアの石油・ガスへの依存から脱することを急ぐ動きも、水素産業の成長率にプラスとなりそうです。以下のリストは、水素生産(電解装置)または水素消費(燃料電池)のいずれかで水素産業に関与している企業の一部です。
「水素」のテーマに幅広く投資したい方には、L&G Hydrogen Economy UCITS ETFに投資するという選択肢があります(以下のチャートで過去5年間のETFの値動きを参照)。
ロシアの石油・ガスへの依存から脱することを目指すEUの野心的なグリーンエネルギー計画を受けて、最近、当社の「グリーントランスフォーメーション」テーマバスケットは回復をとげ、今月は1.9%上昇しています。グリーントランスフォーメーションは今後の社会に大きな変革をもたらすものであり、幅広いサブカテゴリーから構成されています。そのため、我々は現在、「グリーントランスフォーメーション」テーマバスケットをグリーンエネルギーの生産と消費に分けることを検討しています。これにより、水素生産(電解装置)と水素消費(燃料電池)の両方に関して水素分野を組み込む余地が大きくなります。