APACデイリー・ダイジェスト – 2022年9月2日:市場動向および今後考慮すべき事項 APACデイリー・ダイジェスト – 2022年9月2日:市場動向および今後考慮すべき事項 APACデイリー・ダイジェスト – 2022年9月2日:市場動向および今後考慮すべき事項

APACデイリー・ダイジェスト – 2022年9月2日:市場動向および今後考慮すべき事項

株式
APAC Strategy Team

サマリー:  ドル高と金利高の勢いは、株式の小幅な下落にも関わらず続いており、ドル円は140円を突破し、ユーロ/米ドルも再び若干軟化しました。中国でのロックダウンや、東アジアや欧州のPMIの弱さにより、世界の需要に対する懸念が高まるなか、米国のISM製造業景気指数の底堅さもドル高を支える要因となっています。対中輸出に関して米国政府からの承認が求められる米半導体企業の動向も注目されます。また、来週の米消費者物価指数に先立ち、非農業部門雇用者数が本日発表されますが、これらは、金融市場が、FRBによる利上げの期待値をさらに引き上げる重要な材料となります。


市場動向

ナスダック100(USNAS100.I)とS&P500(US500.I)

米国株は下げ止まり、5日ぶりに反発 しました。これは金曜日の雇用統計を前に投資家がポジションを調整したためです。S&P500は0.3%上昇、ナスダック100は横ばいとなりました。エヌビディア(NVDA:xnas)の株価は、米国政府が半導体企業の一部製品の対中輸出に承認取得を求めることとしたため、日中に12%急落し、7.7%安い水準で引けました。木曜日(9月1日)に発表された8月のISM製造業景気指数(PMI)は52.8で前回と変わらず、米国経済が依然として底堅いことを示すものとなりました。中国では、新型コロナウイルスの再拡大によりロックダウンが実施され、特に成都の完全封鎖と深圳での移動規制延長により、需要に関する懸念が生じました。ヨガウエアのルルレモン(LULU:xnas)は、市場予想を上回る決算を発表し、株価が時間外取引で10%上昇しました。

半導体企業:対中輸出に関する米国政府からの通知により株価下落

エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は、一部の人工知能(AI)半導体の対中輸出を制限する米国政府からの通知を受け、株価が下落しました。しかし、エヌビディア(NVDA)は中国の米国顧客向けの輸出に関して一部例外措置を獲得することに成功しました。同社は声明で、収益の大半がアジア向け販売によるものであるため、輸出制限により同グループは今四半期に4億ドルの収益を失うことになると述べています。そのため、輸出制限が続けば、エヌビディアは不安定な状況に置かれることになります。同社の株価は8%下落し、2021年5月以来の安値となりました。また、4日連続で50日移動平均線を下回る水準での取引となりました。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)については、株価はそれほど大きく下落しませんでしたが、3%下落し、3日連続で50日移動平均線を下回って取引を終了しました。AMDは、同社の事業への潜在的な損失を定量的に示さず、影響は大きくないとしたため、エヌビディアほど大きな株価下落とはなりませんでした。

米国債 (TLT:xnas, IEF:xnas, SHY:xnas)

ISM統計が予想を上回ったことで、長期債が売られました。10年債と30年債の利回りは6-7bp上昇し、10年債は3.25%で引けました。2年物利回りは3.55%と15年ぶりの高水準まで上昇した後、反落して3.51%で引けました。アトランタ連銀のボスティック総裁は「インフレ率は高すぎる。当局の目標に向けて押し下げなければならない」と述べ、ダラス連銀のローガン総裁も「物価安定回復」がFRBの最優先課題であると強調しました。

香港ハンセン(HSIU2)と中国CSI300(03188:xhkg)

ハンセン指数は1.8%下落しました。大株主による売却の影響を懸念した自動車株や中国インターネット株に引きずられたもので、BYD(01211:xhkg)の株価は4%下落し、バークシャー・ハサウェイによる一部売却報道から3日連続の下落となっています。英紙「フィナンシャル・タイムズ」が、テンセントが保有する美団(03690:xhkg)、快手(01024:xhkg)、およびその他一部企業の株式約1,000億元相当を売却すると報じ、美団と快手の株価はそれぞれ5.9%と2.5%下落しました。しかし、テンセントはそうした売却対象の存在を否定しました。

コンテナ定期船のスポット運賃の下落が続いているなか、コンテナ船運航企業の株価が下落、9月1日までの週にさらに5%下落しました。また、アナリストによる株式レーティングの格下げにより、東方海外国際(00316:xhkg)の株価が7.5%、中遠海運(01919:xhkg)の株価が5.8%下落しました。

悪いニュースが続き、ネガティブなセンチメントに拍車がかかりました。台湾軍は、中国本土に近い金門島付近に中国本土から飛来したとみられる民間のドローンを撃墜しました。さらに、人口1,700万人を有する大都市である成都で、上海以降で最大規模のロックダウンが発表され、中国の厳しいパンデミック対策による経済コストへの懸念が強まりました。また、深圳市は同市のパンデミック対策規制をさらに3地域に拡大しました。国連は、中国の新彊地区において深刻な人権侵害が行われているとし、中国と西側諸国との関係に緊張をもたらす可能性があると指摘する報告書を発表しました。中国外務省は、米国がエヌビディアとAMDの高性能半導体の対中販売を制限する動きを非難しました。財新製造業PMIは予想を上回る49.5に低下し、縮小領域に入りました。一方、李克強首相は、すでに発表されている景気刺激策の実施を早めるよう促しました。CSI300は0.9%下落しました。

ドル円は140円を突破、口先介入が強まる可能性も

ドルの勢いは衰える気配がなく、インフレと金利が長期にわたって上昇するシナリオが市場に織り込まれ、米国債利回りはオーバーナイトで再び上昇しました。ロシアが最大700億ドルの「友好的」な国の通貨を購入しているとの報道により、人民元は急騰しましたが、オーバーナイトで反落し、ドル高がさらに下支えされました。利回りの上昇とドル高によって最も大きな打撃を受けたのは日本円ですが、利回り格差が存在することから当然といえば当然の動きです。ドル円は昨日の控えめな口先介入にも関わらず140円の壁を突破し、140.26円と24年ぶりの高値を更新しました。松野博一官房長官は、政府は為替の変動を緊張感をもって注視していると述べ、急激な変動は好ましくないと繰り返しました。重要な壁を突破したことは、本日、より強い介入が行われる可能性があることを示唆しており、日銀の金融緩和スタンスの限界が引き続き試されています。

ユーロ/米ドルがパリティを下回る水準を回復

ECB総裁の発言と欧州のガス需要削減計画の可能性が、今週にかけてユーロを支えていましたが、昨日、ユーロ/米ドルがパリティを下回っていた状況から回復しました。ユーロ/米ドルは、ノルドストリーム1がメンテナンスに入ることを受け、0.9911の安値まで下落していました。今週のグリッドデータによると、ノルドストリーム1の流量は、メンテナンス計画に従って土曜日の早い時間に再開され、中央ヨーロッパ時間の02:00から供給再開の見込みです。一方、英ポンド/米ドルは、2022年3月の安値1.1500にタッチする圧力が強まっています。

原油価格(CLU2 & LCOV2)

原油相場は、中国が成都のロックダウンを開始したことで需要懸念が台頭し、売りが拡大しました。また、南部のテクノロジー拠点である深圳でも規制が強化されており、中国にとって痛手となる可能性があります。中国、韓国、欧州のPMIが低調だったことも、需要見通しを弱める要因となっています。一方、OPECが月曜日に減産するとの観測は依然として下支えとなっており、リビアやサウジからの流入も増加していると見られます。また、イランが核合意再建を巡る米提案に建設的な回答を提出したとの報道もありました。

金(XAUUSD)

ドル高と金利上昇が今週も貴金属の重石となり、金は1オンス1700ドルを割り込みました。7月の安値1680ドルの主要な抵抗線が控えており、前日には米国の雇用統計、来週には消費者物価指数の発表が予定されているため、下値を試す可能性があります。中国の需要低迷懸念も金の重石になっています。銅や銀など他の金属も厳しい状況が続いています。

考慮すべき事項

米国ISM製造業景気指数、新規失業保険申請件数

ISM製造業景気指数は52.8(予想52.0、事前52.8)と予想を上回り、新規受注と雇用もそれぞれ51.3(予想48.0)、54.2(予想49.0、事前49.9)と50を超えて拡大域に入り、米国経済の底堅さを示すものとなりました。さらなる安心材料として、仕入価格は7月の60.0から52.5となり、2020年6月以来の低水準となりました。また、新規失業保険申請件数は23.2万件と3年連続で減少し、予想の24.8万件と前回の37.3万件を下回り、FRBの追加利上げを支持する結果となりました。

パウエル議長から雇用統計へ

先週末のジャクソンホール会議でパウエルFRB議長がタカ派的なメッセージを発した後、本日は米国の8月雇用統計に焦点が移り、9月の会合での利上げ幅が50bpか75bpかの方向性を見極める局面となるでしょう。先月の雇用統計は52.8万人と市場予想を上回る堅調な伸びを示し、ドルが押し上げられましたが、その数日後には消費者物価指数(CPI)の鈍化を受けてドルは反落しました。9月の会合で75bpの利上げが決定されるには、今回、この二つの経済指標が一貫したメッセージを発するものである必要があります。コンセンサス予想では、8月の非農業部門雇用者数は29.8万人増、失業率は3.6%で安定し、平均所得は前月比0.4%と前回の0.5%から若干低下するとされています。この予想通りの結果となるか、それを幾分上回れば、CPIの発表がカギとなりますが、CPIが再び予想を上回る高水準となれば、利上げ予想も拡大する可能性があります。しかし、当社の見方では、FRBがピーク金利をいつまで維持するのかと、量的引き締めに検討の軸足が移るでしょう。

ルルレモンの業績でのアップサイドサプライズ

アスレチックアパレル小売企業のルルレモンは、アナリスト予想を上回る第2四半期決算を発表しました。売上高は前年同期比29%増の19億米ドル、既存店売上高は同23%増となりました。EPSは2.26米ドルと、アナリスト予想の1.59米ドルを大幅に上回りました。経営陣は、第3四半期の売上高予想を17.8~18.05億米ドルとしています。当社は、インフレと金利上昇に伴う一般消費財の消費減速を警告し続けていますが、ルルレモンの収益は、米国の消費動向が今のところ底堅く、需要維持の余地が依然としてあることを示唆しています。

8月の中国財新製造業PMIは縮小域に低下

財新製造業PMIは49.5と予想以上に低下し、縮小領域に入りました。生産指数は52.0から50.2に、新規受注指数は50.30から48.9に低下しました。財新は、今回の低下は、新型コロナウイルスの再拡大と、熱波と干ばつに見舞われたことに伴う計画停電が要因となっているとしており、経済への下押し圧力が高まったことを示唆しました。

アジアのPMIは明暗が分かれ、韓国のインフレは若干改善

アジアの製造業PMIは、インドと東南アジアでは全般的に底堅く、これらの国々の経済が出入国再開の恩恵を受け、内需も改善しているなか、アジア全体では明らかな差がみられます。韓国と台湾のPMIはそれぞれ47.6と42.7と縮小領域に入っています。これにより、不透明なマクロ環境と世界貿易の鈍化に対する懸念がさらに高まりました。一方、韓国の8月の消費者物価指数は前年同月比5.7%に低下し、6か月にわたる上昇の後、全別日0.1%低下しました。

豪ピルバラ・ミネラルズ株が6月から80%上昇しており注目

オーストラリア証券取引所で最大規模のリチウム採掘企業、ピルバラ・ミネラルズ(PLS)は、株価が6月の安値から80%上昇し、オーストラリアで大きな動きを見せています。しかし、同社株については現在、テクニカル指標(MACDとRSI)が割高である可能性を示唆しており、反落の可能性があります。このため、サクソのオーストラリアの顧客の間では最近、利益確定、売り、またはオプションを用いて反落に対するプロテクションを行う動きがみられます。ただし、同社の長期的な見通しは依然として強固です。ブルームバーグのコンセンサス予想によると、ピルバラの収益は2023年に80%増加し、フリーキャッシュフローは来年、過去最高を記録すると予想されています。同社はまた、長城汽車、LG、Genfengといった強力な顧客を有しています。

 

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