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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: 今週は価格下落が目立つ原油先物CFDです。原油に限らず2週間前に扱った銅先物などコモディティ価格は全般に下げが目立っています。主要因は世界的な景気後退懸念ですが、どの水準まで下げる可能性があるのかを中期的な観点から考えます。
WTI原油先物(OILUScont)は今年3月に129.97ドルと2008年以来の高値をつけましたが反落、6月の天然ガス価格上昇時にもWTI原油先物は3月高値には届かず、それ以降は高値安値ともに切り下げる動きを続けています。
原油は3月高値から急反落した後は天然ガスとも歩調を揃えているのですが、昨日には93.66と今年3~4月の安値圏へと近づいてきました。ただ6月の商品相場はエネルギー関連だけでなく2週間前に見た銅先物など主要な商品市況が軒並み下落しています。
最大の要因は、インフレが進み主要国が軒並み引き締めのペースを上げることで年後半の景気後退懸念が強まっていること、特に中国ではゼロコロナ政策による主要都市での人の動きの制限による余波が色々なところで出ていて、商品市況に影響を与えていると考えて良いでしょう。
テクニカルにもあまり良い形とは言えませんので、週足チャートをご覧ください。
原油先物と原油再物CFDは2020年のコロナショック後の安値に大きく乖離があり、CFDでは約ゼロ(SaxoTraderでは-0.01)ですが、原資産のWTI原油先物では-40.32です。これは納会日まで持っていた買い手が反対売買をすることが出来なかったために通常では考えられないマイナス価格での約定となったためです。
しかし、当限以外では正常な価格形成が行われていたことを考えると2020年安値よりも2020年第4四半期の安値を基準に考えた方が原資産とCFDとの価格乖離も無く妥妥当な感じもします。そこでこの安値を起点にサポートラインを引くと、9月末頃にサポートラインが2021年高値とぶつかることがわかります。
つまり、中期的な安値の目途としては2021年高値の85ドル台が今年後半の安値圏となる可能性が高そうです。引き続き世界的な引き締め加速が予想される中で景気後退懸念は強まる方向でしょうから、原油先物CFDも戻りでは売りが上値を抑えてくる展開が予想されます。