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コモディティ戦略責任者(Saxo Group)
サマリー: 先週、商品取引は強弱交錯し、燃料を筆頭とするエネルギーセクターが力強く推移した一方、農業、特にコーヒーと綿花の軟調が続いたことによってソフトコモディティセクターは1年ぶりの安値まで下落しました。全般にドル相場が主要商品の方向性に引き続き強い影響を及ぼしており、特に金は、FOMCが現在の利上げサイクルの経済的影響を見極めるために間もなく一時停止するのではないかという憶測の高まりからサポートされています。
先週、商品取引は強弱交錯し、エネルギーセクターが力強く推移した一方、農業セクター、特にコーヒーと綿花の軟調が続いたことによってソフトコモディティセクターは1年ぶりの安値まで下落しました。工業用金属は、中国共産党第20回全国代表大会の終了に伴う中国の動向に注目し、またドルも軟調に推移したことから、小幅な上昇となりました。一方、貴金属は、米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的な姿勢がピークに近づくとの思惑から、債券やドルのセンチメントが変化したことを受けて、いくらかサポートされました。
今回の金の回復は、FRBが来年初頭までに利上げペースを緩める計画であるとの観測が強まったことを受けたものです。これは、FOMCが、既に実施した急速な利上げと量的引き締めが経済に与える影響を見極めるための時間を設ける意向であるとの見方です。しかし、週末にかけてドルが一段と強含んだことにより、金の上昇幅はやや縮小しました。ドルは、ECBがハト派的な発言をしたことでユーロに対して、また日銀がイールドカーブコントロール政策を維持する一方で政府が大規模な財政出動を伴う計画を発表したことで円に対して強含みました。日銀は、国債利回りの調整を許容していないため、他の主要中央銀行が緩和姿勢にない限り、円安が進む可能性があります。
今週(10月24日の週)初め、私は、ヘッジファンド・マネージャーのエリック・タウンゼントとともに、広く聴かれているポッドキャスト「マクロヴォイス」に出演し、商品セクターの現在の状況について概説しました。その中で、経済情勢に暗雲が立ち込めているにも関わらず、このセクターが今後数年にわたって好調を維持すると考える理由を説明しました。そのリプレイおよびYouTubeはこちらから再生可能です。