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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: 今週はNY原油を取り上げました。OPECプラス閣僚級で減産継続は決まったものの、世界的な景気後退懸念による需要減を材料とした下げが続き、ついに年初来安値を更新する動きとなってきました。原油価格の動向はインフレへの影響も大きいため、ここからの動向について考えます。続
今週は年初来安値を更新してきたNY原油(OILUScont)と米国個別株CFDを2つ取り上げます。
NY原油(OILUScont)は、11月初めから下げ足を速め11月28日には73.58ドルまで下げていましたが、12月4日のOPECプラス閣僚級会合を前にその後は買い戻しが入り12月1日には83.31ドルの戻し高値をつけました。
OPECプラスでは事前予想通りに日量200万バレルの減産を継続することが決まりましたが、週明月曜の5日は特にサプライズも無かったことから、イベント経過をきっかけとして改めて売りが強まる流れとなりました。7日には71.73ドルと年初来安値を更新し、昨年12月以来の安値を見ています。
世界的にインフレ対策のための政策金利引き上げが続いていることによる景気後退リスクを懸念した動きですが、中国でのゼロコロナ政策緩和のニュースにも反応は鈍く、引き続き下値を模索する展開が続いていると言えます。
テクニカルには週足チャートから見て行きましょう。
コロナショックを経て2020年4月には先物取引では-40.32ドルという史上初のマイナス価格での取引となりましたが、CFDでは見てわかる通り、-0.01ドルとほぼゼロが安値となっています。これはCFDでは先物のように取引最終日に現受け・現渡しと呼ばれる現物決済が行われないため、先物価格をストレートには反映しないということが大きかったと言えます。
そして長期的にはその後2022年3月に129.97ドルの高値をつけました。この間の上昇幅に対する押しを計算すると半値押しが64.98ドルと、ほぼ65ドルとなっています。現状はこの半値押しをターゲットに一段安を狙っている向きが多いように思えます。
日足チャートも見ておきましょう。
短期的に11月高値を起点とした逆N波動を考えるとフィボナッチ・エクスパンションで計算する100%エクスパンションが63.17と週足におけるターゲットとほぼ同水準です。短期的には65ドルから63ドルをターゲットに一段安となりやすいと見ていてよいでしょう。