天然ガス先物CFD(NATGASUS) 天然ガス先物CFD(NATGASUS) 天然ガス先物CFD(NATGASUS)

天然ガス先物CFD(NATGASUS)

商品
山中 康司

アナリスト/アセンダント代表

サマリー:  今週は天然ガス先物を取り上げました。商品市場では6月高値から下落傾向が続いていましたが、もともと欧州におけるエネルギー危機が問題となる中、ノルドストリームの点検による一時的な供給停止を前に、ロシアから欧州への天然ガス供給不安が改めてテーマとなっています。前回の点検時も点検を挟んで供給量削減があっただけに政治的に一段と供給を絞るリスクが懸念されています。既に年初来高値水準にいますが、どこまで上がるのかを考えます。


今週は天然ガス先物CFD(NATGASUS)と米国個別株CFDを2つ取り上げます。

天然ガス先物CFD(NATGASUS)

天然ガス先物(NATGASUS)は、他の主要商品が6月高値からじり安を続けているのに対して、ロシアから欧州への天然ガス供給量がピーク時の2割に留まっていることを反映し7月初めから急反転してきました。このことが商品全体の水準を示すインデックスも緩やかな上昇につながり、商品価格が下がり切らないことから改めてインフレのピークアウトに疑問を生じる流れとなってきました。

さらに8月中旬以降はドイツの熱波でライン川の水位が低下したことで、天然ガスの代替エネルギーとして利用が再開された石炭の船舶による輸送に支障が生じています。ライン川のフランクフルト近くの水位観測地点では水位が35㎝にまで低下し、船舶の航行そのものに影響が出て、雨が降るのを待ち望んでいるという異常事態です。

そしてロシアと欧州をつなぐ天然ガスのパイプラインであるノルドストリームの点検で8月31日から9月2日まで供給がストップする予定ですが、前回点検時は点検後にロシアが供給量を削減するという経済制裁に対する対抗措置と思われる動きをしただけに、今回も懸念が広がり天然ガスは23日には2008年以来の10ドルの大台乗せを見ています。

まずは長期的な価格感を見るために2000年以降の四半期足チャートをご覧ください。
CFD_NATGASUS_20220826
(チャート提供:サクソバンク証券)

2008年高値と2020年安値との61.8%戻しは既に上抜け、大きなターゲット10ドルの大台もつけたことから、次のターゲットとしては76.4%戻しの10.792が多少は目安となるものの、どちらかというと11ドルの大台の方が気になる水準と言えそうです。

日足チャートでも拡大して見てみましょう。

CFD_NATGASUS_20220826_2
(チャート提供:サクソバンク証券)
短期的には7月安値を起点とした上昇N波動を考えることも出来、その場合は61.8%エクステンションが10.272、76.4%エクステンションが10.918となります。まずは10.3ドル水準、その後11ドル水準をターゲットに一段高の流れを考えることとなりそうです。

天然ガスだけでなく主要な商品価格が落ち着きを取り戻すにはロシアからの供給が元に戻る必要がありますが、現状ではまったく期待が持てないシナリオですから、結局はインフレもなかなか落ち着かないということになるでしょう。

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