今週の注目CFD

今週の注目CFD

商品
山中 康司

アナリスト/アセンダント代表

サマリー:  今週の注目CFDはドル建て金と天然ガスです。ドル建て金は避難資産としての側面から史上最高値の更新が視野に入ってきました。天然ガスは対ロシア経済制裁によってロシア産天然ガス供給減の動きから高騰が続いています。ここからの動きがどのようになるのかテクニカルな観点から考えました。


前回からCFD全般から注目すべき銘柄をピックアップしていますが、ウクライナ危機に関連する銘柄はやはり商品CFDが目立ちます。今週は避難資産としてドル建て金(XAUUSD)とNY原油同様に急騰した天然ガスを取り上げます。

(1) ドル建て金(XAUUSD)

ドル建て金は、商品としての金という側面とコードを見てもわかるように通貨としての面と2つの面を持っています。商品としての金は電子機器等の工業需要と宝飾品としての需要によって動きますが、通貨としての面では安全資産、避難資産として米ドル以上に安全な資産であると判断されれば買われることとなり、今回のウクライナ危機では有事のドル買いに加え、避難資産としての金の側面が目立ちました。

週足チャートをご覧ください。

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(チャート提供:サクソバンク証券)

ウクライナ危機とともドル建て金は大きく上昇し3月8日には高値2070.27と史上最高値をつけた2020年8月以来の2000ドルの大台乗せとなり、高値を更新する勢いでしたが目前で反落し、一時1900ドルも割り込んでから現在は1900ドル台半ばでの取引です。

テクニカルにも高値をつけた後の調整で、再度高値を取りに行く動きとなりそうですし、ウクライナ情勢が不透明な間は押し目買いが続きやすく、史上最高値更新は時間の問題であると言えるでしょう。


(2) 天然ガス

原油、天然ガス、石炭とコロナショックからの景気回復で大きく上昇する動きとなっていましたが、ウクライナ危機でロシアに対する経済制裁によってロシア産の原油や天然ガスの購入が激減したことで一段高の動きとなっています。

特に欧州ではロシア産天然ガスへの依存度が高かったことから、代替輸入先からの購入が増えたことが天然ガスの高騰要因として大きなものとなりました。先日の動画で説明した通りですがNY天然ガスは2021年初から直近までで2.566ドルから5.184ドルへと価格は倍以上になりました。ドイツで電気代が高騰し今年の年初の段階で既に6割上昇となっていましたが、更なる上昇は不可避でインフレ下の不景気というスタグフレーションが懸念されている状況です。

天然ガスも週足チャートをご覧ください。

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(チャート提供:サクソバンク証券)
昨年秋に高値をつけその後年初までは下げていましたが、年明け以降再び上昇に転じウクライナ危機以降はじり高の展開となっています。テクニカルには三角もちあいを上抜けしようとしている段階にあり、今週の終値次第では年初来高値を更新する動きにつながりそうです。

エネルギー価格全般が大幅に上昇していることから為替市場では資源国通貨として豪ドル高が続いていますので、併せてチェックしておくとよいと思います。

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サクソバンク証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第239号、商品先物取引業者
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